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02

古いヨットの設計図・・・しょの2

模型
今日は早くも桃の節句だというのに未だ梅も咲いていませんねぇ~・・・
でも、栗林公園などへ行くともう梅のつぼみも膨らんできていますから、後1週間もすれば開花宣言が出るかも・・・???

さてさて前回紹介したヨットの設計図ですが、卒論では実証が必要になってなにがしのデータを出さないといけませんので設計図を元に曳航試験用に模型を作りました・・・
一時はパドックラインとウォーターラインに沿ってラインを入れて居ましたが、卒論でデータを取った後はラインを削り落としてとりあえず有った赤の塗料で塗って後で飾りにでもしようと思い置いて居たものです・・・
バルサ材の10㎜厚板をウォーターラインで切って貼り合わせ削って造りました・・・
結構手間が掛かりましたが、船体の感じを掴むには役立ちました・・・
この模型を曳航試験用のプールで牽引して総合抵抗を測り、浸水面積から摩擦抵抗を割り出して総合抵抗から引けば乱暴ですが造波抵抗と言う事になります・・・
此を模型の縮尺による水の粘性抵抗を計算すると実船に近い結果が出て来ます・・・
まぁ~説明が乱暴なのでよく判らないか思いますが、実船より模型の方が小さいので水の粘性が高くなりますので此を計算で実船に換算すると言う事で、詳しくは船形学や流体力学を読んで頂ければ・・・
特撮などで模型を走らせているのを撮しているのを見る事があるかと思いますが。特撮と一番判りやすいのが船首の波や飛沫です・・・
実船は船首の波は速度に寄りますが白く泡立っていて、模型では此がありませんし、飛沫は当然模型の方が大きく成るというのと同じです
ヨットの場合は風上側から風を受けて風下側に傾いて走りますから、その場合の復元力と抵抗、更に船が横に傾くと船の左右の抵抗差によってヘルムと呼ばれる真っ直ぐ走らない癖が出ます・・・
またヨットは傾くと船首側と船尾側のボリュームが違う為トリムと言って前後に傾く癖もあります・・・
これらを出来るだけ減らす様な船形が走らせやすい船形と言う事になりますし、走らせる海域によって波の種類が違いますから、波に合う船形にする必要もあります・・・
例えば瀬戸内ではうねりは余りありませんが、西風が強く吹くと比較的水深が浅い所が多いので三角波が立ちますし、太平洋側ではうねりが大きく三角波は水深が浅い所か台風など強風と潮流の関係で出来る場合に限られます・・・
模型02
模型を前上から・・・
戦体内部は最初から抜いていましたが、更に滑らかになる様削っています・・・
内部は余り抵抗計測に関係ないので適当に削っています・・・
この船はヒール(傾く)とするとややバウトリム(船首が沈む)になるよう船体前部のボリュームをやや搾っています・・・
此はサバニの船形を参考にしてあえて前トリムにする事で水線長を長く成る様にして抵抗を少なくしようと企んでいる為です・・・
その為、強風時にはやや船首を波に突っ込む癖が出やすいと思いますが、その分ヒールに対しては踏ん張って前に出るパワーを持つ様考慮しました・・・

模型03
模型を後上から・・・
船尾(スターン)側は一寸塗装が痛んでいますが、卒論で一番苦労した所です・・・
船体中央部からスターン(船尾)に掛けてはサバニに習って比較的ボリュームを着けて波に乗りやすい船形を目指しましたが、うねりに追い越される時船尾が広いと適度に大きい追い波では波に押されて速度は出ますが、此が台風などの巨大な追い波になりますと船尾の広さに欠点が出て、船尾に波が乗ると船首が沈み其れが抵抗に成って船が左右どちらかに振れると波の全面で船尾が前に出て横転する場合が有りました・・・
そこで色々試行錯誤しましたが、北欧のダブルエンダーと言う前後が尖った船の排水量分布を参考にして船尾で追い波を切れるよう船尾自体はサバニ船形より大分狭くして追い波に素直に乗りやすい船形にしました・・・
また、船体後半部の船底は比較的フラットにして水深を抑えて抵抗を軽減する様にして瀬戸内の軽風でもスルスル走る様に考えました・・・
が、船底の傾斜はサバニ船形の様に前上がりにして浸水面積を減らしサバニ同様に船体中央部から後部の排水量に乗って走る様意識してみました・・・
しかし、このヨットはあくまでもサバニ船形を参考にヨットにしたらと言うテーマに沿って設計して曳航試験をしたモデルで、実船は有りませんからあくまで計算上の性能でしか有りませんし、何分にも古い設計ですから現在の理論からすれば可笑しい所もあろうかとお思いますが、その点はご容赦を!!!

参考書
私はヨットに関してはよく判りませんでしたので、このヨットを設計するに当たって参考書を買って勉強しました・・・
日本のヨット設計のパイオニア横山 晃氏の「ヨットの設計」①②です・・・
この本がなければこのヨットの設計は出来ませんでした・・・
まぁ~勿論担当教授の指導がなければ、この本だけで設計が出来るという事ではありませんので・・・
興味が有った高速艇の勉強の為に当時高速艇設計の第一人者渡辺誠一氏の「高速艇工学」も有ります・・・
昔々の「海国日本」の名残が此処にありました・・・
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2Comments

北さん  

寝ていた頭脳が多少目覚めたのか、今日の説明はだいぶ分かったような気がします。WWW
そういえば、以前粟島の海洋資料館(旧海員学校)の熱心に資料を写していた学生がいました。

島に大阪から渡り住んでいる知人がいますが、その人も自分で設計図を書き、小さなヨットを作って遊んでいます。
「乗ってみるかい」といわれましたが「泥舟だったらいやだから乗らない」と軽口をたたいた事を思い出しました。
世の中、器用な人がいるもんだと感心します。

2012/03/03 (Sat) 11:55 | EDIT | REPLY |   

@我楽多  

Re: 北さん・・・

> 寝ていた頭脳が多少目覚めたのか、今日の説明はだいぶ分かったような気がします。WWW
おぉ~!灰色の脳細胞が働き始めましたかぁ~・・・

> そういえば、以前粟島の海洋資料館(旧海員学校)の熱心に資料を写していた学生がいました。
> 島に大阪から渡り住んでいる知人がいますが、その人も自分で設計図を書き、小さなヨットを作って遊んでいます。
> 「乗ってみるかい」といわれましたが「泥舟だったらいやだから乗らない」と軽口をたたいた事を思い出しました。
> 世の中、器用な人がいるもんだと感心します。
まぁ~一度船の設計を囓った人なら自分で設計をしてみたいと思うのは人情かと・・・
でも大きな船の設計は出来ても実証が出来ませんから、小さな船を設計して実際に作って実証しているのかと・・・
少々出来が悪くても、そんな船の方が愛おしい・・・かも・・・

2012/03/04 (Sun) 07:16 | EDIT | REPLY |   

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